“うだつ”をご存じだろうか。
一般的には「うだつがあがらない」などと使われるが、
実は“うだつ”がなんなのかご存じない諸兄も多いのでは?
飯田に続いて訪れたのは、
「うだつが上がる街並み」を持つ、岐阜県美濃市。
美濃和紙の里である。
美濃和紙は1,300年以上もの歴史を持つ日本最古の和紙の一つ。
薄くて丈夫で漉きムラがない良質なものであることから、
古くから障子紙をはじめ様々な用途に広く用いられ、
美濃紙といえば和紙の代名詞として知られる日本屈指の和紙である。
今では毎年10月には
街並みに美濃和紙を使った「あかり作品」をずらりと並べた、
「あかりアート展」が開催され、
10万人の人出でにぎわうそうである。
このホンモノの手漉き和紙を活かし、
現代のライフスタイルに合った
様々なホンモノの和紙製品に触れることができた。
モノにはひとつひとつストーリーがある。
そのストーリーと、
贈り贈られる人のストーリーをつなぐ役割を果たせればと、
あらためて強く思う。
さて“うだつ”とは、
町屋の屋根の両端に作られた防火壁のこと。
江戸時代、火事の際の類焼を防ぐためのものだったが、
当時の豪商たちはその富を競い合うように
それぞれに立派な“うだつ”を設けたのだそうだ。
先の用例はそこからつながっている。