往復1,400km。
愛車を駆って、ふたたびの東北へ。

早朝、前沢サービスエリア着。

深夜出発の空腹に、
前沢牛すきやき丼の甘じょっぱさがたまらない。


お、この椀は秀衡塗だ…。


このサービスエリアには、
東北自動車道建設に携わった方の記念碑がひそやかにたたずむ。


「このみちのもと」忠之助商店スタッフも進む。


やって来たのは、
岩手県二戸市浄法寺(浄法寺漆芸の殿堂 滴生舎)。

国産漆の生産日本一の、漆の里である。


"いい椀"は5年ちゃんと使うとこうなる。


かたちの良さ、塗の良さ、漆の良さにあらためて感じ入る。

こちらではすべて天然木と国産漆で仕上げている。
塗立ての仕上げが手にしっくりなじむ。

日々使うことでその持ち主の色に染まり、
たまらない愛着がわいてくる。

傷がついたり欠けたりしたら…、
その時は直せばよい。

欠けの補修、塗り直しで器はきれいに生まれ変わり、
また新たな生活を持ち主とともに歩んでくれる。

ずっと ずっと ずっと 使える。

この良さ、まもなくお届けできます。。。

続いては二戸市立歴史民俗資料館へ。


小さな資料館だが浄法寺漆の歴史を伝える資料・展示が密度濃くあり、
大変な見応え。

館長さん自らにご案内いただきながら、
歴史の重みに思いを馳せる。

お隣の八幡平市にも漆器の里がある。
安比塗である。


仕上げに良質な浄法寺産の漆を使う、
生活の器を作っている。

女性の若手職人さんたちが熱心に塗の作業を行っている工房に
お邪魔させていただく。

柔らかな物腰の中にも、
自分たちの漆器に対する思いの深さ、
職人としての心意気をひしと感じる。

道具も工夫し、自作である。


浄法寺塗も安比塗も、
派手な器ではない。

ただ、何事もシンプルなものはごまかしがきかない。
本当に自分の生活を支えてくれるものはそういうものではないだろうか。

使われ続けるにはわけがあるのだ。