花粉症持ちの店長大感激(笑)の、春先の沖縄遠征。
(沖縄にはスギやヒノキが少ない)
ちょうど沖縄国際映画祭の時期に重なり、
うららかな日和も手伝って、沖縄本島は華やいだ祭りの雰囲気。
まずは沖縄を拠点に活躍されている、
吹きガラス作家さん(國吉ゆみこさん)のお店「ロボッツグラス」へ。
独特の感性で手作りされたガラス作品は、
どれも個性的でかわいらしく、
日々の生活を明るく楽しくさせてくれるエネルギーを放っている。
沖縄のガラス製品というと琉球ガラスを連想するが、
こちらの商品はそれとは一線を画している。
原料も再生ガラスではなく、
いわゆる琉球ガラスという枠にはまったくはまらない自由な発想力と遊び心に
女性ならではの繊細さが加わって、ひとつひとつの作品にはストーリー性すら感じられる。
全国にとてもファンの多い作家さんである。
工房にもおじゃまする。
小高い丘を背にした素敵な工房は、
木工家具製作(こちらもとても素敵でした!)を営むご主人と手作りで建てたもの。
ガラスを溶かす窯もなんと自作とのこと。
お店での柔らかな雰囲気とはがらっと変わり、
真剣な製作風景に無言で見入ってしまう…。
こうして生み出された作品は、
作家の息づかいまで伝わってくるようだ。
愛犬モク君、またうかがわせてくださいね!
続いては、
沖縄の陶器(やちむん)壺屋焼の中でも、
魚紋の器ならここが断然と当店がほれこんだ窯元「健陶藝」へ。
魚紋のかわいらしさに加えて赤絵の具と白化粧の大変きれいなコントラストは、
健陶藝ならではのもの。
ご主人と奥様のお二人で作る商品は大変人気が高く、いつも品薄の状態。
それもそのはず、
碗(マカイ)、湯呑み、フリーカップ、鉢と、
どれもひとつひとつ丁寧に作られ、作り手のあたたかい人柄が伝わってくる。
今回は小鉢に魚の紋を彫る“線彫り”の実演を拝見させていただいた。
下書きなど何もなく、おもむろに器を手にし、木のへらであっという間に紋が彫られる職人技。
普通の器が沖縄独特の“やちむん”に変わっていく瞬間を垣間見る思い。
絵付けもすべて手作業で細やかなところまで塗り分け、
使う色や釉薬の種類により窯焼きされること数回を経て、
生きた器になっていく。
“いいもの”ってこういうものなんだなあ…。