嬉野は日本有数の茶処。

趣のある老舗お茶屋さんを訪れ、
最高の煎茶を淹れていただく。


朝から最高の気分だが、
実は今日は忙しい。。。

まずは嬉野近郊の肥前吉田焼の里へ。


16世紀末から400年に渡り、
生活の器を作り続けてきた、棚田広がる山あいの里。


細い路地に工場がひしめく。


当店取扱いの水玉の器も、実はこの地が出身である。

と、
しみじみとする間もなく、次の目的地へ移動。


もうひとつの磁器の名産地、波佐見である。

波佐見焼も400年の歴史がある日本を代表するやきもの。

古くは「くらわんか碗」や「コンプラ瓶」といった、
生活に密着した製品を数多く生産し、
最近でもシンプルでオシャレなデザインの磁器製品で人気の高いやきものである。


町は有田に負けず劣らずのやきもの一色。
いたるところに窯元の工場やショールームがある。

中でも圧巻なのは「世界の窯広場」。


古代から近世にかけての世界を代表する珍しい窯が12基再現され、
文字通り、世界の窯の歴史と技術が見て、
学べるやきもの公園である。


また、「陶芸の館」では、
圧倒的な量の波佐見焼に関する展示資料に加え、
絵付師ロボット(!)源さんによる解説など、町中から“やきものLove”オーラを感じる。


老舗窯元を中心にいくつか見て回るが、
驚いたのは、若い人たちの観光客が多いこと。

嬉々としてやきものを選び買い求める姿に、
ニッポンのいいモノは世代を超えて通じるのだなあなどと考える。

早朝から生き急ぐかのような移動にいささか疲れ、
昼食は「陶農の郷 清旬」へ。


読んで字のごとく、
器は波佐見焼、食材は地産地消の新鮮なもの。
うまくないはずがない…。


エネルギーチャージ後は、
最後の力を振り絞り、「陶郷 中尾山」へ。


「山」という名の通り、
急な斜面をずっと登ったところに見えてきたのは、
地域全体がやきもの一色に染まった里。


波佐見町内でも独特の個性と雰囲気がある、
この里の持つやきもの文化の奥深いパワーに圧倒されつつも、再訪を誓う。

三日間にわたり、
小鹿田~小石原~有田~肥前吉田~波佐見と、
まさに「やきもの三昧」の日々。

いいヒトがいいモノを作り、
それがその土地の風土になっていくのだなあと実感した、
充実の旅となった。