東北の2日目は津軽塗りの産地、青森・弘前へ向かう。

 

高速道路を走っていると"津軽富士"とも呼ばれている岩木山が見えてきた。
標高は1,625mと青森県随一の高さに車内は「お~」と盛り上がる。
 

大鰐弘前インターチェンジを降りると前を走るトラックにはたくさんのりんごが。
さすがりんごの生産量日本一の弘前。


早速、津軽塗りの工房へお邪魔する。

津軽塗とは青森県弘前市を中心に作られる漆器のことをいう。
複雑で独特の模様は、漆を塗っては研ぐという大変手間のかかる技法で表している。
40数回の工程と2ヶ月以上の日数を費やしてようやく完成。
津軽を代表する伝統工芸品として、また日々を彩る実用品として多くの人に愛され続けている。

こちらの工房は伝統的な津軽塗とは少し異なる、独自のオリジナル作品を生み出している。
 

作ったご本人もどこにやったかわからなくなるほどの作品数。
時間があれば新しい作品作りにチャレンジしているそう。作品が置かれているテーブルも漆塗りで仕上げたもの。
カラフル~


こちらは津軽塗り(唐塗り)の小箱。
 

が、実は模様に隠れスヌーピーが!
他の模様も「隠れ〇〇」なんじゃないかとスタッフ一同目を凝らす。
(結局隠れていたのはスヌーピーだけだった。)

津軽塗伝統の技術×ユーモアで生まれた新しい表現。


稲妻のような模様の箸も。
かっこいい。だけではなく持ちやすさも抜群に良い。
 

高台が無いほうが使いやすいという声を聞いて作ってみたんですというお椀。
他の器とも合わせやすい色合いに仕上げている。
使い手のことも考えながら日々作品作りに切磋琢磨されている様子が会話からも作品からもうかがえる。



次の工房へうかがう


こちらは製品開発から製造、卸し、小売りまでを一貫して手掛ける工房。
津軽塗の可能性を拡げ、素材の新たな表情を引き出している。
 

箸、お椀、酒器、お盆、テーブルからスマホケースまで数々の津軽塗りの商品を生み出している。
なんでも塗っちゃいますよという6代目。


津軽塗りが施された一升瓶も。
弘前市内にある飲食店さんに納品したそうで、常連さんのお酒をこれに入れておくんだとか。
  

特別に制作の現場を見せてもらった。


仕上げ研ぎの工程だろうか
「シャカシャカシャカシャカ、スゥー」という音が一定のリズムで聞こえてくる。
 

ラジオからは昭和の歌謡曲が流れていて職人たちが黙々と制作している。
独特な雰囲気にこちらも緊張。

 


たっぷりと津軽塗を堪能したあとは、弘前さくらまつりへ。
 
弘前さくらまつりといえば弘前城のお濠が桜の花びらで埋め尽くされる光景。
この日は小雨ということもあり貸し切り状態でゆっくり堪能することができた。
 

城内で最長の橋「春陽橋」。
ここも人気の撮影スポット。薄ピンクの世界に橋の赤が映える映える。


桜越しの岩木山もまた圧巻。

 
散り始めではあったが花びらが雪のようにハラハラ舞うのもまた美しく風情がある。


雨が強くなってきたのでそろそろ退散。


ランチそっちのけで弘前を堪能し気づけばお腹がペコペコ。
弘前市街にある郷土料理を楽しめるお店へ。

蕎麦の実で発芽したという郷土料理「そばもやし」。
シャキシャキの食感が癖になる。
 

津軽の母の味といわれている「いがメンチ」。
「いが」とは津軽弁で「イカ」のこと。
イカゲソを包丁でたたき、野菜などと一緒に小麦粉を混ぜて揚げたもの。
これがビールに合う~。すきっ腹に染みます。