当店では贈りもの用の包装に、
『水引』をかけさせていただいている。
今回の忠之助ノートは、この水引に注目する。
一般に水引というと、
「のし袋やのし紙」に印刷されているものが思いつく。
実物の水引は、
和紙を紙縒り(こより)にして糊を引いて固めた紙紐を、
染め分けたり、金銀の紙や絹糸等を巻いたりして作られる。
色彩の種類はとても豊富で、
最近ではラメの入ったものなどもある。
一本の長さは90センチ、太さは1ミリほどである。
水引の役割は、
もちろん包みを結んでほどけないようにするということもあるが、
それだけにとどまらない。
色の種類や結び方などによって、
贈る相手に礼を尽くし、気持ちを伝えることが、
古来日本に受け継がれてきた伝統である。
「結び切り」とは本結び(堅結び)のこと。
一度結んだらほどけないことから、二度あってほしくない場面の贈り物に使われる。
結婚や快気のお祝いには金銀や赤白の水引を用いて華やかに。
また、葬儀の時には黒白や双銀、黄白の水引で弔意を表す。
「花結び」とは蝶結びのこと。
ほどいても結び直すことができるので、何度あってもよいお祝いごとに使われる。
出産や昇進、入学、お歳暮、賞品などにはこの結び方を用いる。
色合いも、赤白や金銀、ピンクや水色など鮮やかな色合いでお祝いの気持ちを盛り立てる。
当店でももちろん、
「のし紙」として「結び切り」と「花結び(蝶結び)」をご用意し、
お客さまのご利用シーンにあわせて、
内のしや外のし、お名入れ等お選びいただけるようになっている。
また、真心のこもった贈り物には、
"ホンモノの水引"をおかけして気持ちを伝えるお手伝いをさせていただきたいと考え、
国産手作りの「水引飾り」もご用意している。
この「水引飾り」は、
明治元年創業の老舗水引屋である
長野県飯田市の大橋丹治さん(社名です!)に依頼し、
職人さんにひとつひとつ手作りしていただいている。
少しだけ、
製作の様子をご紹介。
地元飯田の職人さんの見事な手さばき。
年配のベテランさんから若手の方まで、
心を込めてひとつずつ丹念に製作していただいている。
梅型の赤・赤白をベースに、
春にふさわしいピンクの桜モチーフ、
爽やかな水色の梅型の水引飾りを揃え、
贈る方と贈られる方をぎゅっと結び付けられればと心から願う次第。