温めてきた思いを胸に、いざ、極上の会津へ。
秋の高い青空にふわりと薄絹を重ねたように浮かぶ白い薄雲を新幹線の車窓に楽しみつつ、
到着したのは郡山。
「いざ、極上の会津へ」
雄大な会津磐梯山を車窓に見ながら、
ほおばるわっぱめし駅弁の掛け紙は会津木綿柄。
うん、確かに極上の美味。
会津若松駅、いろんな赤べこに出迎えられる。
そして、ここでも「極上」推し。
駅前の赤べこは電動首振り機能付き。
ボタンを押す気持ちを止められないスタッフY…。
車を借りて向かうは蔵とラーメンのまち、喜多方。
ラーメン好きの当店スタッフ、真っ先に喜多方ラーメン神社へ聖地巡礼。
なんか不思議な形の鳥居だなと思ったら…
名物ラーメンソフト食べて、しっかりお守りもいただくと、
なんだかこれでもう安心という気持ちになるから不思議である。。
少し歩き、地元に長く伝わる「雄国根曲り竹細工」を扱うお店へうかがう。
なんとも昭和なたたずまいが旅情をくすぐる。
入ってみると圧倒的な現場感^^
竹ひご、作りかけの作品が雑然と置かれ、たったいままで作業していた職人の息遣いまで聞こえるようだ。
会津で使うのは主に根曲り竹。
真竹や孟宗竹と比べて細く、文字通り曲がっているため加工には高い技術が必要で、
出来上がる製品はどれも味わいがある。
職人はみな兼業で高齢化が進み、70代なんてまだフレッシュなヤングなんだよという言葉に売り手としてもの思うが、
土地の暮らしから生み出されたいい道具はいつまでも作られ続けてほしいと願いたい。
住宅地の路地をくねくねと曲がっていくと、数年ぶりに見る懐かしい看板。
トタンの外壁に打ち付けられた「轆轤挽(ろくろびき)處」。
会津の名物木地師 石原さんの工房だ。
むせかえるような木の香り、木くずにまみれた仕事場、
所狭しと置かれた道具と木地、天井から動力を取る鈴木式すり型ロクロ、
そして深紅のエレキギター。
ああ石原さんのところにまた来られたなあと嬉しくなる。
加熱式にはなったものの相変わらずタバコをふかしてコーヒーを飲みながら、熱っぽく語る石原節は健在。
器以外にもオーダーが舞い込み、頼まれたらなんかいろいろやっちゃうんだよねーと、少し照れながらもいたずらっぽく笑う。
奥様ともども会津の木工を力強く支える名人である。
石原木工所はご子息が漆塗りをされ、拭き漆、石目、四分一など木地と形を生かしたものづくりをしている。
最近では端材を活用した小物やアクセサリーなども製作。
不思議な魅力の勾玉ペンダントは地元のフェアでも好評なのだとか。
これも石原木工所謹製の台車とゴミ箱(非売品)。
愛用ギターのピックガードやブリッジだって虎斑の板から自作です!
日もとっぷりと暮れ、今宵は地元の料理屋さんで。
外せない馬刺し、にしんの山椒漬け、会津地鶏焼きには山塩を添えて、、、
いや~酒がすすみますなあ!
〆には真空管アンプでジャズが流れる喫茶店。
ちょっとカッコいい極上の会津ナイトライフなのでした。