会津3日目の朝は、しのつく雨降りの天気。さすがに冷える。


一軒の漆器工房に向かう。
外観からすでにセンスの良さを感じさせる、
昔屋を改装したさっぱりとして温かみのあるアトリエだ。


ここで生み出されるのは北欧風に絵付けされた漆器の数々。
四季の草花を主なモチーフに、猫や鳥なども抜群のセンスで
繊細に描きこまれる独特のワールドが展開される。


こ、これは思っていたよりもはるかにかわいいぞ、、、
スタッフに動揺が広がる…。


会津ならでは、赤べこに起き上がりこぼし。思わず笑顔になる。



車を走らせてふと見ると、
レトロ感あふれるレンガ造りの建物が目に入る。


ただものではない雰囲気に思わず引き込まれ、入ってみる。


昭和にタイムスリップしたような内観の店内でいただくのは、
名物 カツカレーチャーハン+目玉焼きにソースカツ丼。
独特な味付けに舌鼓をうつ。


後から後から入店客が後を絶たない。出前の電話もひっきりなしにかかってくる。
地元に愛される人気店のようだ。


腹ごしらえも万全に、会津木綿の工場へ。


歴史を感じさせる門構え。敷地には木造の建物が並ぶ。


中庭に何本も立っている鉄の柱は、晴れた日に染めた糸を乾かす干場なのだそうだ。


会津木綿は、文字通り会津に伝わる伝統的な木綿平織りの丈夫な織物。 


素朴ながらも美しい縞柄が特徴で、
古くは野良着など日常の衣類として使われ、
いまでは衣類はもちろん、バッグや小物類などにも加工されて人気を集めている。


木造の工場内、100年前の織機がずらりと並ぶ空間は圧倒的な迫力。


1台ごとに高い天井から下がる革ベルトが織機の動力。


その昔の動力源は水車で、
いまでは電気モーターに代わったものの、構造はそのまま受け継がれている。
もちろん全台現役バリバリで、毎日会津木綿を織っている。


昔からの木綿づくりが21世紀に文字通り連綿と受け継がれ、
時代に合った製品を生み出し、いまや海外からも注目されるほどに成長している。


一時の流行に左右されない、地に足をつけた地場産業の底力を感じる思いがした。


濃密な時間を過ごした後は、お楽しみのおやつの時間。


山塩という、温泉水を薪窯でじっくり煮詰めて作られる
貴重な塩を使って作られるラーメンは独特の風味。


この透き通ったスープはやみつきになるなあ…。


会津でここに寄らないわけにはいかない。
雨に濡れる鶴ヶ城(若松城)。


赤べことお城の2ショットも乙なもの。



3日間の滞在が一瞬に思える今回の会津旅、「極上の出会い」の思い出がよみがえる。
会津には極上のスピリットを持つ人たちと、彼らが生み出す極上の逸品がある。

来てよかった…。

温かい気持ちで当店での展開案を考えながら、
帰京は高速バスでのんびりと。 


おわり